フリーク革大好き店長ことBIGBOSS岡澤です。一口で革と言っても様々ですよね。ここではボクが愛して止まない進化する革「サドルレザー」についてボクが知っている事を少々書いてみました。もし革がご専門の方から見て間違った記載などありましたら、笑って許して、ぜひ詳しく教えてくださいね。
サドルレザー
経年変化と光沢を楽しむ革
昔から乗馬用の馬具として長く使われて来たのがサドルレザー(鞍の革という意味)。すっぴん美人とでも言うべきナチュラルなサドルレザーは、使い込むほどに(エイジング)何とも言えない独特のアメ茶色やツヤが出て、愛着が沸くのが特長です。
我がフリーク・スタッフも、何年も様々なアイテムのサドルレザーで作られた製品をを愛用していますが、職人の心のこもった使い勝手を考えたデザインや質の良いハンドメイドのサドルレザー製品は、使えば使うほど手になじみ、おいそれと手放せない息の長い相棒になってくれます。
もし貴方がジーンズの色落ちを愛する方なら、ぜひフリークのサドルレザー製品も一度お試しになってください。使い始めると、もう流行や名ばかりのブランド量産品にお金を使うのが馬鹿馬鹿しくなりますよ♪
ブライドルレザー
ブライドルは元々は馬の頭に手綱をつけるために装着する馬具の一種の事で、いわゆる「くつわ」の意味。イギリスでこの馬具用に開発されたのがブライドルレザーで、とても丈夫な革素材です。
もともと馬具に使われるほど丈夫な素材でありながら、蝋を使った加工技術によって表面はなめらかで美しいという特徴から馬具以外にも鞄や財布などといった革製品用の最高級素材として広く使われるようになっていきました。
※なおブライドルレザーの表面には、ブルームといわれる白い粉のようなものが出て覆われます。これは革に染み込ませた蝋の粉が革の表面に徐々に出てきたものです。このブルームが革の表面に現れることが、本物のブライドルレザーであるという証拠です。
サドルレザーとブライドルレザー
ブライドルレザーのなめし方法自体はサドルレザーと同じベジタブル(植物)タンニン法ですが、牛脂と植物の油脂でつくったタロウ(tallow)という蝋を染み込ませてより頑強にするという加工をおこないます。
このベジタブル・タン法ではなめし処理に時間をかけるほど上質の革になると言われており、通常なら4日程度で仕上がるものを6週間〜8週間という長い時間と手間をかけてじっくりと革の強度や耐久性、美しい表面を作りあげます。
したがって耐久性や耐水性で言えば、革の内部までロウが染み込んだブライドルレザーの方がサドルレザーより優れているといえます。
何十年という使用にも耐えられる丈夫さを持ち、使い込むほどにつやと美しい風格が出るのがブライドルレザーの特徴なのです。
ただ経年変化については好みであり、どちらも違った風合いなので優劣はつけられませんが、サドルレザーは使い込めば光沢のある飴茶色になりますし、ロウを染み込ませてあるブライドルレザーはその特長でもある表面に浮き出たロウ成分が初めて手に取ったときや長時間放置したときは白さが目立つ場合もありますが、使い込むほどに革に浸透し独特な光沢が出てきます。
ちなみに僕の場合はワイルドなバイカースタイルの時にはサドルレザーであめ色の経年変化やツヤを存分に楽しみ、ちょっとオシャレなカジュアルスタイルやスーツなどにはブライドルレザーで美しいつやと風格を楽しむといった風に使い分けています。
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